DMI売買サイン点灯銘柄

  1. DMIの解説
  2. DMIの計算式

ここでは、2025/3/12の大引け時点で14日足の「±DI」の数値から、売りサイン・買いサインの条件にマッチした銘柄を掲載しています。

DMIの解説

DMIとは、Directional Movement Indexの略称で、日本語では方向性指数と呼びます。米国のテクニカル指標の父と呼ばれる著名なテクニカルアナリストのJhon Welles Wilder氏によって1978年に考案され、買い方・売り方の勢力を計測することで値動きの方向性を示す指標です。

DMIの見方

買い勢力の強さを示す「+DI(Plus Directional Indicator)」、売り勢力の強さを示す「-DI(Minus Directional Indicator)」、トレンドの有無と強さを示す「ADX(Average Directional movement indeX)」の3種類の数値を使用します。いずれの数値も0%(下限)〜100%(上限)の間で推移します。

基本は「+DI」が「-DI」の値より大きいほど買い勢力が強いことを示し、「-DI」が「+DI」の値より大きいほど売り勢力が強いことを示します。両方が拮抗しているとき、またはどちらの数値も低いときは、保ち合い相場であることを示します。

「ADX」の値は、株価の上昇・下落に関わらず、トレンドが強くなれば増加し、弱くなれば、減少します。25%未満の場合はトレンドが弱い、またはトレンドがない状態を示し、25%以上の場合はトレンドがあること、継続している状態を示し、値が大きくなるほど強いトレンドであることを示します。「ADX」の値が、下降していくとトレンドの調整中を示し、25%以上の状態から25%未満になるとトレンドの終了と判断します。

DMIの活用方法

「+DI」「-DI」の数値からラインを形成し、以下の条件を満たした時に売買サインが点灯します。なお、「ADX」が上昇過程にあれば売り・買いどちらにしても、そのトレンド転換の確度がより高まります。

デッドクロス=売りサイン「+DI」線が「-DI」線より上にある状況から、「+DI」線が「-DI」線を下抜けた時
ゴールデンクロス=買いサイン「+DI」線が「-DI」線より下にある状況から、「+DI」線が「-DI」線を上抜けた時

DMIの計算式

指標の計算は、当サイトやアプリ・ツールを利用すれば自動で行ってくれますが、計算式にもとづいた指標の理解を深めれば、トレードで指標をさらに活かすのに役立ちます。

DMIで使用する指数は、「+DI」「-DI」「ADX」の3つですが、「+DI」「-DI」「ADX」を算出するまでに、やや複雑なステップがあります。

±DM(Directional Movement)の算出

+DM当日高値 - 前日高値
-DM前日安値 - 当日安値

ただし、以下の条件に該当する場合は「+DM」「-DM」をそれぞれ0に再設定します。

+DM < 0 の場合+DM0
-DM < 0 の場合-DM0
+DM < -DM の場合+DM0
-DM < +DM の場合-DM0
+DM = -DM の場合±DM0

TR(True Range)の算出

TR1.|当日の高値 - 当日の安値|
2.|当日の高値 - 前日の終値|
3.|前日の終値 - 当日の安値|

「TR」は、1.〜3.の3つのうち、最大値を使用します。「| 〜 |」は、絶対値を意味します。絶対値は、原点0からの距離をあらわす値で-10であれば10を意味します。

「TR」は、いずれも絶対値をとるため、必ず0以上になります。

±DI(Directional Indicator)の算出

+DIn日間の+DMの合計×100(%)
n日間のTRの合計
-DIn日間の-DMの合計×100(%)
n日間のTRの合計

「n」は期間で、14日足を設定するのが一般的です。

DX(Directional movement indeX)の算出

DX| +DI - -DI |×100(%)
+DI + -DI

「| 〜 |」は、絶対値を意味します。絶対値は、原点0からの距離をあらわす値で-10であれば10を意味します。

この「DX」は変動が大きいため、「DX」の移動平均をとった「ADX」がテクニカル分析では用いられます。

ADX(Average Directional movement indeX)の算出

ADXn日間のDXの合計
n

「n」は期間で、「ADX」の設定は9日足または14日足が一般的です。ここでは14日足で採用しています。