RCI売買サイン点灯銘柄
ここでは、2025/3/12の大引け時点で9日足のRCIの数値と26日足のRCIとの組み合わせから、売りサイン・買いサインの条件にマッチした銘柄を掲載しています。
RCIの解説
RCIとは、Rank Correlation Indexの略称で、日本語では順位相関指数と呼びます。イギリスの心理学者チャールズ・スピアマン氏によって1904年に考案された「スピアマンの順位相関係数」を相場に応用させたのがRCIで、日付と終値それぞれに順位をつけて相関関係を指数化し、上がり始め・下がり始めの時期と売買タイミングを捉えるテクニカル指標です。
RCIの見方
RCIの数値は、-100%(下限)〜100%(上限)の間で推移します。基本は、プラス圏である100%に近いほど買いが優勢・上昇トレンド、マイナス圏である-100%に近いほど売りが優勢・下落トレンドと判断します。80%以上から反落警戒の高値圏、-80%以下から反騰期待の底値圏と判断します。
RCIの活用方法
RCIが100%付近まで上昇した際には買われ過ぎとして、数値が下がり始めるのが確認できれば、下落トレンドになる売りサインと判断できます。
逆に徐々に下がってきて、0%を割り込み、さらに-100%付近まで到達した際には売られ過ぎとして、数値が上がり始めるのが確認できれば、上昇トレンドになる買いサインと判断できます。
RCIの分析期間は、短期の分析には9日足、中期は26日足、長期は52日足と幅広く利用されており、期間の異なるRCIと組み合わせて使うこともできます。例えば、9日足と26日足のRCIを使用する際は、以下の条件を満たした時が売りサイン・買いサインの売買タイミングと判断できます。
デッドクロス=売りサイン | 9日足RCIと26日足RCIが80%以上の高値圏にある状況で、9日足RCIが26日足RCIを下抜けた時 |
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ゴールデンクロス=買いサイン | 9日足RCIと26日足RCIが-80%以下の底値圏にある状況で、9日足RCIが26日足RCIを上抜けた時 |
RCIの計算式
指標の計算は、当サイトやアプリ・ツールを利用すれば自動で行ってくれますが、計算式にもとづいた指標の理解を深めれば、本質的に何を見ている指標なのか、過去の相場の達人たちが何をポイントに相場を見ていたのか、売買サイン発生の仕組み、騙しのサインかどうか、トレードで指標をさらに活かすのに役立ちます。
RCI | = | { 1 - | 6d | } × 100(%) |
---|---|---|---|---|
n3 - n |
分子の「d」部分には、価格順位と日付順位の差の絶対値の2乗の合計が入ります。分母の「n」部分は、期間で、9日足であれば9、26日足であれば26が入ります。
「d」部分について、価格順位と日付順位の付け方、その差の2乗の合計の計算について、詳しく解説します。
1.価格順位と日付順位の付け方
RCIの計算には、日付と終値のデータを用意した上でそれぞれを順位付けします。
日付の順位は単純に直近の日付の順位を1位にして、日付を遡るほど順位が下がります。
終値は、高い順に並べて順位付けします。ただし、同値の終値の日があった場合は、その順位を平均(1÷同値日数を加算)して順位付けをします。
具体的な順位付けは以下の通りです。
日付 | 終値 | 価格順位 | 日付順位 |
---|---|---|---|
1/31 | 100 | 5 | 1 |
1/30 | 102 | 3.5 | 2 |
1/29 | 102 | 3.5 | 3 |
1/28 | 103 | 2 | 4 |
1/27 | 104 | 1 | 5 |
2.「d」部分の合計の計算
次に価格順位と日付順位の差の絶対値を2乗します。絶対値は、原点0からの距離をあらわす値で-4であれば4を意味します。
価格順位 | 日付順位 | 差の絶対値の2乗 |
---|---|---|
5 | 1 | |(5-1)|2 |
3.5 | 2 | |(3.5-2)|2 |
3.5 | 3 | |(3.5-3)|2 |
2 | 4 | |(2-4)|2 |
1 | 5 | |(1-5)|2 |
合計 | 38.5 |
価格順位と日付順位の差の絶対値の2乗をすべて合計します。ここでは、16+2.25+0.25+4+16=38.5となりました。
38.5を「d」として、例で取り扱った日数である5を「n」として先の式に代入してみると次の通りです。
RCI | = | { 1 - | 6 × 38.5 | } × 100(%) |
---|---|---|---|---|
53 - 5 |
この例でのRCIは、-92.5%となり、計算式の構造からも株価の下落が続くと、RCIが-100%に近づくことがお分かりいただけるでしょう。