wbr要素(word break)は文字列の行末での折り返しを禁止する nobr要素内で改行の候補位置を定義します。終了タグはなく、内容をもたない空要素です。nobr要素内で改行が禁止されている場合に、wbr要素は改行の候補位置を定義します。Netscape Navigator 2.0(Netscape の前身)の時に独自に採用された機能ですが、既に Netscape ではこの機能は廃止されており、Netscaoe, Firefox では nobr要素内における改行の候補位置となる機能ではなく、wbr要素単独で別の機能をします。
単独で使う wbr要素の別の機能とは、nobr要素内でなくとも、欧米語は半角スペースで単語を区切るため、視覚環境の UA においても半角スペースの部分で折り返しが行われますが、wbr要素を指定することで、半角スペース部分での折り返しに加えて、改行箇所を明確に指定することができます。たとえば、やたらと長い URI を記述する場合、URI は半角スペースが含まれない半角文字で構成されているので、表示域に合わせた自動的な文字列の折り返しは行われず、延々と横長に表示されるため表示域からはみ出して横スクロールを表示することがあります。そこで、横スクロールが表示されるのを回避したい場合に URI の途中で wbr要素を指定することで、表示域の縮小に合わせた改行が可能になります。
単独で使う wbr要素には、Netscape, Firefox の Gecko系が対応しているのですが、逆に Opera では nobr要素内の wbr要素の機能にのみ対応しており、単独で使う wbr要素の機能には対応していません。Internet Explorer はどちらの機能にも対応しているのに対して、Safari では wbr要素は完全に無効です。UA ごとに実装が大きく異なり、如何にも独自機能らしいです。
独自機能のため仕様は不明ですが、body要素内に指定し、内容をもたない空要素であることから要素型を無理矢理区分するとインライン要素扱いになるようです。
wbr要素は仕様には定義されていないため、共通属性が使えるかどうかは UA に依ります。